2004年11月

項  目
媒体(州)
分 野
地方の自治体におけるホームページの変化
2004.11.16  
シドニー・モーニング・ヘラルド他
NSW

IT
 ニューサウスウェールズ州の地方にある62の自治体は、州の自治体協会が開発したホームページ上で動作するシステム(注1)を導入した。
 従来のホームページは、自治体が所有する情報を住民等に提供するのみの片方向だった。しかし、このシステムの導入により、住民は公共施設の予約、税金の支払いなどをホームページ上から操作できるようになり、双方向の情報のやりとりが可能となった。また、地域コミュニティのデータベース(注2)も追加され、コミュニティに関する情報は各コミュニティが管理できるようになった。
 オーストラリアにおける都市部の財政力のある自治体では、独自でホームページのシステム開発を行い、双方向の様々なサービスを既に提供してきた。一方で、地方の自治体では財政的な問題により、このような新たなシステムの導入を独自に開発することは困難であった。自治体協会がシステムを一括して開発し多くの自治体に供給することにより、各自治体の財政的な負担が減り、地方の自治体でも双方向のホームページが提供できるようになった。

(注1) http://local-e.nsw.gov.au/
(注2) http://local-e.nsw.gov.au/faqs/3.htm


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シティレールへの「支払拒否の日」について
2004.11.23
シドニー・モーニング・ヘラルド
NSW
交通

 度重なるシティレールの運行遅延や運転中止に業を煮やしたシティレール利用者である一人の女性が、「2004年11月22日はシティレールへの支払いを拒否しよう」という呼び掛けを行ったところ、賛同者が続出し、これを受けてニューサウスウェールズ州の首相が、同日を「シティレールの料金は無料」と宣言する事態が起こった。
 この運動の発起人は、支払い拒否が問題を解決する方法とならないことは理解しているものの、中止や遅れが頻発する鉄道に何ヶ月も我慢した結果、止むに止まれず行動を起こすことにしたのだと語っている。
 NSW州首相がこの宣言を行った背景には、この運動に賛同した乗客と、駅係員の間でいざこざが起こりそうになった時は、料金徴収を強制すべきではないという鉄道労働組合から圧力がかかったためと言われる。
 さらにその圧力の背景には、労働組合とシティレール幹部との間で繰り広げられていた団体交渉が難航し、労働組合側が実質的な抗議ストとしてこの運動を利用しようとしたためと考えられている。
 また、首相自身も運行遅延のみならず、運転手の不足問題、列車本数の削減を図るダイヤ改正等、とかくシティレールに向かいがちな鉄道利用者の怒りの矛先を、少しでもそらしたかったのではないかと考えられている。
 首相の宣言どおり、11月22日はシティレールの料金は無料となり、これによって推定90万人の乗客が無料でシティレールを利用したと言われている。
 その一方でシティレールの損失は概算で200万ドル(日本円で約1億6千万円)にも上ったとされる。
 州首相の無料宣言は、運動の発起人を含め、長年シティレールに苦しめられてきた人々には歓迎されたものの、結局当日も列車の運行遅延は相次ぎ、根本的な問題の解決には至らないという認識を利用者に与える結果となったようである。

(注)シティレールとは、シドニーを中心とする州営の旅客鉄道網の呼称である。


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水不足解消のための淡水化装置設置の動き
2004.11.20/21
シドニー・モーニング・ヘラルド
NSW
水道
 水政策を統括するNSW州政府は、沿岸部の一般家庭における海水の淡水化処理施設の設置を黙認するとした。これまで水政策において淡水化処理施設の位置づけや深刻な水不足の軽減方法等、方針を示してこなかったことに原因があり、やむを得ないこととしている。
 州エネルギー大臣によると、州政府が水の保全対策に関する全般的なことに関して、住民を指導しているが、家庭用の淡水化施設に関することは、州政府の問題ではなくそれぞれの地方自治体の問題であるとした。また、現在、政府はシドニーにおける水供給を、巨大な淡水化処理施設によってすべきかどうかその実現可能性を研究しているため、個々の施設設置に関して具体的な方針が進展してこなかった。
 このような中、水の消費量の多い人の中には、庭の水遣り、洗車など水不足により法的に制限されてきた利用を補うものとして、淡水化処理施設を個人で設置しようと考える者まで現れた。しかし、州政府は具体的な措置を取らないこととした。
 これに対して、環境団体は州政府が水政策に対するリーダーシップを取っていないと批判している。同時に、施設から発生する温暖化ガスの排出の問題や、海への処理水の排水問題など、環境への影響を考慮していないと指摘している。


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教員の同一労働には同一賃金を
2004.11.16
シドニー・モーニング・ヘラルド他
NSW
教育
 13人のカジュアル勤務教員(注)は1996年に終身雇用教員と仕事の内容は同一にも関わらず給与が少ないとして、ニューサウスウェールズ州教育訓練省の反差別委員会を提訴していた。ほとんどのカジュアル勤務教員が女性であるのは、男性より女性の方が終身雇用教員の職を得るのが難しいからであり、このことは間接的な性差別であると訴えていたのだ。各自の被害金額を8,000ドルから30,000ドルとした訴えは州の裁判所で認められ、州教育訓練省には利息を含めて最高40,000ドルの支払いが命じられた。
 ニューサウスウェールズ州教員連盟では、この判決が700人以上のカジュアル勤務教員の待遇にも影響を及ぼし、同様の状況に置かれている教員が利益を受けるとコメントした。一方、教育訓練省では最高裁への上告の準備をしていると発表した。

(注)カジュアル勤務教員とはフルタイムならば4週間未満、パートタイムならば2学期未満の契約で勤務をする教員。それより長い契約はできない。雇用主は州教育訓練省だが、契約は学校ごとでする。給与は日給計算で、祝日や夏休み中、冬休み中の給与支給はない。複数の学校へ同時に勤務することができ、事実上終身雇用教員と同一労働ができる。ほかに、臨時雇用教員というフルタイムで4週間以上、パートタイムで2学期以上1年未満の契約で勤務する教員がいる。


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メルボルンに水上タクシーがお目見え
2004.11.29
ジ・エイジ他
VIC
交通
 メルボルン市内を流れるヤラ川を観光資源として積極的に活用する動きがスタートした。2004年12月、ヤラ川に水上タクシーがお目見えすることとなったのである。
 これは、ウォーターフロントシティとしてのメルボルンをアピールするとともに、観光客へのサービスの向上を目的として運行されるものである。
 運行期間は、12月から4月までの観光シーズンのみであるが、毎日30分に1本運行される。予約無しで利用することができ、水族館やカジノなどにも停船する。また、水上タクシーの運行に合わせて、ヤラ川沿いでは、大道芸人やストリートアーティストによるエンターテイメントが実施される。
 VIC州政府は、水上タクシーの運行を機に、ヤラ川沿いの遊歩道を整備し、利用者の安全性の確保することを決定した。また、2006年にメルボルンでコモンウェルスゲームズ(注)が開催されることから、メルボルンの魅力を広くアピールするために、大会期間中及びその前後に、ヤラ川沿いで様々なイベントの開催も計画している。
注:英連邦に属する国々が集まって開催されるスポーツ大会。4年に1回行われており、前回2002年のマンチェスター(イギリス)大会では、72ヶ国が参加した。


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西オーストラリア州、2006年には室内完全禁煙化に
2004.11.29
オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー他
WA
環境
 11月28日、西オーストラリア州では、今後19か月かけて州内で実施していく予定の喫煙規制策を発表。規制は段階的に実施され、2005年1月には、政府の建物の入り口から5メートル以内と換気口の10メートル以内での喫煙が規制される。その後、2005年11月には、飲酒できる施設内では1室でしか喫煙が許されなくなり、2006年7月には飲酒できる施設内で全面禁煙になる予定である。
 ただし、例外として、観光および経済面への悪影響を懸念した結果、カジノの高額掛金専用の部屋だけは、こうした規制の対象外となる見込みである。
 州の発表によると、オーストラリア国内において喫煙が原因で死亡する1万9千人のうち、約1,500人が西オーストラリア州の住民であり、州全体での喫煙に関連する病気にかかるコストは6,000万豪ドル(約48億円)に達している。
 オーストラリア全土で、同様の喫煙規制は広がりを見せており、今後の展開が期待される。


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ニュージーランド政府の土壌汚染調査への支援について
2004.11.17
ニュージーランド・モーニング・ヘラルド
NZ
環境
 ニュージーランド政府の環境大臣は、オークランド市内の土地について、土壌汚染の調査に対して助成する用意があるとした。市は、土地の使用履歴(Land Information Memorandum =LIM)に関する情報提供に公表する必要がある。
 政府は、これまで園芸をやっていたところに対して、助成金を出して土壌調査させようと考えている。(土壌汚染にかかる費用は、2,000〜3,000NZドル(約15〜23万円)。それに対する助成金は、40〜60%)
 しかし、住民は、LIMの評価が十分な証拠に基づくものではなく、調査結果の公表が土地の価格を下げると考えている。そのため、先日行われた第1回の公開会合では市の作成するLIMレポートに対して、反対意見が多数を占めた。
しかし、市は、4,872個所の土地に対して、DDT(ジクロロ・ジフィニル・トリクロロ・エタン)、ヒ素、鉛、銅の汚染状況の調査し、その結果をLIMレポートに載せることとした。
 市都市計画部によると、1940年代〜1960年代に取った航空写真と照らし合わせることで、かつての果樹園や市場向け菜園を確認し、潜在的な汚染場所を特定しようと考えている。
しかし、これだけでは、ある土地に何らかの理由で土の表層の移動があった場合、そのことを把握できないでいることになる。そのため、LIMレポートの精度を高める努力が求められている。


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