トピックス 豪州・ニュージーランド最新政策情報
2004年12月
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2004年12月
項 目
媒体(州)
分 野
ライトレール敷設の経費負担をめぐる州政府とシドニー市
2004.12.24
シドニー・モーニング・ヘラルド
NSW
交通
ライトレールの路線延長計画は、その主要な支援団体となるはずのシドニー市があいまいな資金調達方法を示したことによって揺らいでいる。
シドニー中心部における慢性的な交通渋滞の緩和を目指した計画に対する支援に関して検討している。その一方で、計画の大きな問題になっているのが、建設経費の負担についてである。
ちなみに路線の延長計画には約4千万ドル(32億円)が公的資金、2億ドル(160億円)が民間投資によって賄なわれると見込まれている。しかし、地方自治体と州政府との経費負担に関する協議は長期間に渡っており、もしいずれかが経費負担を渋れば、計画を断念せざるを得なくなる。
シドニー市長は、「効果的な交通基盤の整備は、今後数十年にわたる経済成長の持続と、市を発展させる方策を形作る要素にもなる。」と述べ、ライトレール敷設の重要性を認めている。
その一方で、「考えられる投資形態はいくつかある。」とし、市がライトレールの敷設に関する経費の一部を、増加する資産税収入によってまかなうことを考案している。
NSW州では、各地方自治体の財源となる資産税の税率は、その収入増加率に対して州地方自治大臣が毎年税率の上限を定めている。
ただし、地方自治体は、こういった都市基盤整備に必要な資金の調達を目的とする場合には、特例として州地方自治大臣に上限を超える税率の制定を申請することができる。
市は、ライトレールの新駅周辺の不動産価値が上昇するであろうという見込みと、この特例税率とを基に、資金調達を策定しているようである。
しかし、その調達内容全体を見ると、市の預金等からの充当は含まれておらず、また、市が制定しようとする税率に州が難色を示す可能性もあり、資金調達は確実とは言えない状況である。
※現行ライトレールの運行区間はシドニーセントラル駅〜リリーフィールド間の約7kmのみであるが、交通渋滞の影響を受けやすい路線バスに代わる手段の確立を目的として、NSW州政府主導による路線の延長計画がある。
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海水浴シーズンのビーチ周辺の混雑に悩む自治体
2004.12.18
シドニー・モーニング・ヘラルド゙
NSW他
交通
12月〜2月の海水浴シーズンになると、シドニー近郊の各ビーチには大勢の海水浴客が訪れる。海水浴客の多くが自動車で訪れるため、ビーチの周辺では交通渋滞や駐車場不足の問題が発生している。
各自治体では、公共交通機関の利用を呼びかけているが、問題解決には至っていない。
マンリー、ウエイバリーの両市では、自動車利用を抑制するために、公共駐車場の有料化、罰金の徴収、駐車時間制限を行っている。マンリー市がビーチ側に建設した立体駐車場では、1時間5ドル(約400円)の駐車料金を徴収している。
なお、これらの収入は、夏の間、大勢の海水浴客が訪れることにより一時的に負担が増える行政コストに充当されている。
無料で公共駐車場を解放している各自治体の市長や議員たちは、自動車利用者からの料金徴収が混雑を緩和し、公共交通機関の利用を促すものであるとの見解を示しており、有料化に踏み切ることを検討している。
しかし、駐車料金を徴収しているウエイバリー市のある議員は、「ビーチ周辺の道路はますます混雑している。」と話しており、駐車場の有料化で混雑緩和を図ることは困難であることを指摘している。
一方で、シドニー近郊の7つの自治体では、シドニー市長が推進しているシドニー市の中心部と周辺地域を結ぶライトレール(路面電車)の建設案を支持している。ライトレールが混雑の緩和に貢献するものとして期待を寄せているが、ライトレールの建設には、用地や景観保全等の問題が大きくのしかかる。
また、昨夏、あるビーチで行われた調査で、自動車利用者の多くは、ビーチへアクセスできる公共交通機関を必要だと考えていないことが判明した。現に、電車でアクセスできるCronullaビーチを訪れる人の3分の2が自動車を利用しており、公共交通機関利用者は11%に過ぎないというデータもある。
このままでは、交通渋滞と大気汚染の拡大が心配される。既に今年のシドニーの夏は始まっているが、有効な解決策はまだ見つかっていない。
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ニュージーランドで喫煙規制進む
2004.12.9
ニュージーランド・ヘラルド他
NZ
環境
ニュージーランドでは、12月10日午前0時から、全国のパブやバーなどの飲酒のできる施設内での喫煙に関する新しい規制が施行された。この規制により、酒類販売免許のある施設内や職場における喫煙が違法となり、喫煙できる場所は、庭や屋根のないデッキといった「周囲を囲われていない場所」のみとなった。
新しい規制の下では、職場を禁煙にするための「実行可能な手段を講じることを怠った」個人経営者や企業には、最高4,000ニュージーランド・ドル(約30万円)が罰金として課せられる。一方で、規制に従わなかった喫煙者には罰金等は課されないため、バーなどの経営者からは不満の声も上がっている。
同規制の施行にあたり、規制の執行官には、施設内での立ち入り検査を行う権限が与えられ、写真撮影や広告や掲示物に対する検査のほか、身分証明の提示も求めることができるようになった。執行官の職務を妨害したり、求められた情報を提示しなかったりした場合には、最高1,000ニュージーランド・ドル(約7万円)の罰金が科せられる。
この新しい規制に対しては、国内での評価も分かれており、屋外での喫煙と吸い殻のポイ捨てを助長するだけだという否定的な意見がある。その一方で、「国際的に喫煙規制に従わない経営者は、客を失う傾向がある」というレストラン協会会長のコメントに代表されるような肯定的な意見もあり、今後の動向が注目される。
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コンテナ貨物、トラック輸送に課税へ
2004.12.13
シドニーモーニングヘラルド他
NSW
交通
NSW州政府は、貨物輸送においてトラック輸送に課税することにより鉄道輸送の割合を増加させ、渋滞を減らそうとしている。
貨物の対象は、シドニー近郊のボタニー港から上がるコンテナ貨物であり、約23%が鉄道で、残り約77%はトラックにより近郊へ運搬されている。15年後の2011年には、現在の約3倍の20フィートコンテナ換算で300万個に達すると試算されている。そのため、現在の状態が続くと道路にトラックがあふれ、渋滞が深刻になることが予想される。
また、多くのトラックが走行することにより、道路維持費が現在の約1.7倍の約60億円(7500万豪ドル)になると見積もられている。更に、渋滞に要する費用も約3倍の約4億円(480万豪ドル)へと大幅に増加すると予想されている。
州政府は、鉄道利用率を現在の23%から40%にする目標を掲げ、新規鉄道路線の改良を促進する。また、渋滞対策として新規トンネルの建設や高速道路の拡幅などの建設を計画している。全整備費用は約1兆6000億円(20億豪ドル)に上るとしている。
これに対し、州公共事業省は、2006年1月からトラックに対して、コンテナ1個あたり約2400円(30豪ドル)を徴税し、整備費用を補おうとしている。
一方で、有識者からなる貨物輸送評価委員会が設立される見込みで、徴収額や徴収方法など徴税の適切性を州政府に勧告することとしており、今後の動向が注目される。
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コモンウェルス・ゲームに対する政府の投資
2004.12.9
ジ・エイジ他
VIC
財政
2006年3月にビクトリア州のメルボルンでコモンウェルス・ゲーム(※注)が開催される。
ビクトリア州政府は、世界に対しメルボルンが住みやすい都市であることをアピールするのに良い機会であると考え、4億7千400万ドル(約380億円)の投資を計画している。
それ以外に、連邦政府も2億7千250万ドル(約218億円)の投資を予定している。例えば、新たな選手村を公園用地に建設し、より効率的なエネルギー、水道、リサイクルシステムをアピールしていくつもりである。
これに対し、チケット代金、スポンサー料、テレビの放映権、観光客がメルボルンで使うお金などの収入を考えても、かなりの赤字を残し、今後ビクトリア州民に多くの税金負担を強いることになるという反対意見もある。反対意見によれば、新たな施設は大会終了後も使用する見込みのある最小限のものに限って建設し、既存施設をなるべく利用すべきだと考えている。
※注1 コモンウェルス・ゲームとは英連邦諸国や旧英国植民地が参加するスポーツ競技大会で、
71ヶ国から約4500人の選手が参加し、16種類の競技が実施される。
開催中は約9万人の観光客が見込まれている。
開催日:2006/3/16(火)〜2006/3/26(日) (3/15オープニングセレモニー)
主な参加国:イングランド、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、シンガポール、インド、南アフリカ
実施競技:水泳、陸上、バトミントン、バスケットボール、ボクシング、自転車、体操、ローンボール、ホッケー、
ネットボール、ラグビー、射撃、スカッシュ、卓球、トライスロン、ウェイトリフティング
公式HP:
http://www.melbourne2006.com.au/
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学校は居心地のよくない場所か
2004.12.15
シドニー・モーニング・ヘラルド他
全豪
教育
オーストラリアの小学校でのいじめが、世界の中でも3番目にひどいことが国際機関の調べでわかった。そのせいで、小学校4年生が「学校が安全だ」と認識する割合は低い。
9歳児を対象とした25ヶ国117,000人の調査によると、オーストラリアとニュージーランドでは30%以上が恒常的ないじめにあっている。この調査はオーストラリアの調査をまとめた教育調査機関の代表は、この結果をゆゆしきものとしている。学校が安全だと思えないことと学力の低下には相関関係が有り、とりわけ数学のできが悪い。現にOECDによる25カ国を対象にした数学に関する調査では、平均点をわずかに超える程度で16番目である。
この調査は
+誰かに何かを盗まれた
+ほかの児童に殴られたり、けられたりした
+誰かになにか自分のしたくないことを強要された
+笑いものにされた
+のけ者にされた
ということを、「ハイ・イイエ」で答えてもらっているのだが、上の三つについては必ずしもいじめの犠牲者だからということではないため、いじめ問題の専門家は、この調査ではいじめと学校が安全だと感じられないことを同一視している点が問題だとしている。
いずれにしても多くの子供達にとって学校が居心地のいいところでないことだけは確かだ。
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NSW州のひっ迫する電力
2004.12.7
シドニー・モーニング・ヘラルド他
NSW
エネルギー
NSW州内の電力需要は、人口の増加とエアコン利用の増加が原因で、急増している。
このため、州内に少なくとも2つの発電所を建設しないと昼間のピーク時に供給できず、この発電所の建設費用などと相俟って、電力料金は、2008年に値上げが予想される。
NSW州の電力大臣は、昨日刊行した白書でも指摘しているが、今後15年間に電力供給が、32%増える事態に対処できるように議論を深めていかなければならないと述べた。
NSW州内の電力料金は、他の州と比べて非常に安いので料金の値上げは、政治判断が必要になってくる。
白書は、次のような選択肢に言及している。
@現在の小売価格への規制を撤廃し、電力会社に自由な価格設定を認める。
A電気の使用量の多い個人、会社に対して、メーターを設置し、使用料に応じて、料金を徴収する。
州政府は、今後4年間は、電力供給は可能とするものの、現在のような夏季の猛暑が、続くと2008-2009年には、昼間のピーク時に電力供給量を増やさねばならない。また、電力供給量を増やすに当たって、ガス火力発電はピーク時に十分な電力を供給できるが、発電コストが高い。そのため、安価な電力供給と人口増大に対応するために、新規の石炭火力発電所も必要であると指摘している。
ただし、石炭による発電では、地球温暖化防止条約で規定した二酸化炭素を2007年までに1990年の95%に削減することを解決しなければならない。地球温暖化防止条約で規定した二酸化炭素を削減するには、コストはかかるが、小売価格を上げなければならない。しかし、エネルギー効率の改善により、価格上昇もある程度押さえられるとしている。
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